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2010年2月27日 (土)

本【事件のカンヅメ/村野薫】

事件のカンヅメ/村野薫

表紙に「思わずトホホな犯罪テンコ盛り」とか、
著者の名前の下に「三面記事の鬼」とか書いてあるし、
何より「新潮OH!文庫」というふざけた名前の響きから、アホな事件ばかりが載っているのかと思ったが、割と真面目に色々な事件の事が書かれている。

興味深かったのが、新聞の尋ね人・求人欄に絡んだ事件。
第三者から見てもただの“呼びかけ”にしか見えない尋ね人欄が
実は誘拐や脅迫事件の連絡手段としてつかわれていたり、
犯人自身が依頼主だったり。
実際に新聞に載った尋ね人欄の裏でのやりとりや、求人広告を使った殺人事件も。
求人を呼びかけて、結果保険金殺人とか恐ろしい例がいくつもあるもんですね。

実際ただの人探しでも深読みすると怖く思えてしまう。
解決したのかどうかは知り様がないので尚更。

最後の方は超メジャーなグリコ・森永事件がほとんどメインになっているのが惜しい。
この他の章でもちょくちょくグリコ・森永事件に触れる。
気持ちはわかるが、有名ゆえにどこでも見れる情報だからね……。

面白かったのが偽の夜間金庫を作った強盗の章。
ベニヤ板で作ったニセ夜間金庫にお金を入れさせて騙し取る、という事件ですが
犯人の手先が器用で、レシートが出るような工夫やライトアップまでこだわり、
巧みな張り紙や注意書きでベニヤ製の夜間金庫にお金を入れさせる。
結局失敗に終わるわけなんですが、後に別の脅迫事件で同じベニヤの片割れが使われていた、とか。
グリコ森永事件の犯人と同一ではないかと騒がれたっていうのもなんだかすごい話です。
犯人が捕まってないというのも凄い、と思ったけど、まったくお金を手に入れていないのでやっぱり凄くはないか。

この件をまねて作られた発泡スチロールのニセ夜間金庫はさすがに笑った。
もちろん速攻でショボさに気が付かれて失敗している。
失敗に終わっているせいもあるけど、昨今のATMを機械ごと盗む手口より愛嬌があって良いですが、
こんな工作をする暇と熱意を犯罪以外に向けて欲しいものです。

しかし、ベニヤ板=男のロマンなのは間違いない!はず

広く浅く、軽い感じだけどなかなか面白かった。
雑学として話のタネにもなりそうです。

事件のジャンルでカテゴリー分けがされているものの、途中で別の事件や犯人の話が挟まったりして
(模倣的な犯罪が多いせいもあるけど)読みにくい箇所が結構ある。

新潮OH!文庫wの本、アマゾンでもあまり手に入らなくなっているけど、
「殺人データファイル」とかも読んでみたい。

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