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2010年2月16日 (火)

本【超・殺人事件 推理作家の苦悩/東野圭吾】

超・殺人事件 推理作家の苦悩/東野圭吾

タイトルに殺人事件と付くものの、推理でもミステリーでもなく、出版業界、作家絡みのギャグ短編集。
八本の短編と超短編が収録されていて、どれも小ネタ的だけど笑える。
ちょっと思いついたブラックジョークをまとめたような感じ。

短編なので多少物足りない感はあるものの、ブラックユーモアが好きなら楽しく読めると思う。

超税金対策殺人事件、税金の額に驚愕した作家が、旅行や買い物などを経費で落とすために試行錯誤。
小説内で書いている小説がどんどん改変されていく様や苦しすぎる経費の理由が面白い。

超理系殺人事件、最初に(この小説が肌に合わない方は飛ばし読みしてください)とあり
なんのこっちゃ?と思ったけどなっとくの理系小説(笑)
ハッブル定数とか……うわあああああああ頭痛い!
おっさん結局どうなったんだ。。

超犯人当て小説殺人事件、問題編・解決編があり、これは一応推理に参加できる。仕掛けもあってなかなか。

超高齢化殺人事件、名前の通りの高齢化社会において、ボケ始めた小説家のお話。ブラックユーモア。

超予告小説殺人事件、唯一のシリアス。売れない作家の連載小説「殺しのコスチューム」にそっくりの殺人事件が次々に発生。
注目を集める作家に犯人から連絡が……。
犯人の最終目的は何だったのか、真実がうやむやになってしまうのはもったいないなぁ。

超長編小説殺人事件、枚数の多い小説こそ至高!な世界のお話。
無駄な文を付け足したり、資料的な要素を盛り込むなど、様々な手を使ってページ数を増やすよう要求する編集者。
ヴァンダールの事か!!……ちょっと笑った。(“理由”のレビュー参照)
短編好きだから、こんな世界嫌だ!

風魔館殺人事件(超最終回・ラスト5枚)、5枚の超短編。連載推理小説作家の行く末。これは良いダメ人間(笑)

超読書機械殺人事件、「ショヒョックス」とは、本を読まずに書評が作成できる機械。
完璧な書評のうえ、甘口・辛口の評価も設定できる。
これを購入した書評家たちのお話。

ブラックユーモア満載で色々楽しめる。

「超理系殺人事件」よりハードカバー本を買わない理由3つを抜粋。
値段が高い。少し待てば文庫本が出るというのに、わざわざ高い金を払う人々の気持ちが理解できない
次に、持ち運びが厄介だ。特に昨今は頁数が多く、分厚い本が増えてきた。
あんなものを通勤電車で開けられない。布団の中でひっくり返って読むにも苦痛である
そして最後に、読んだ後邪魔だ。

概ね同意。たしかにそうなんだけど、東野圭吾のハードカバー本集めてるファンの人とかが見たら可哀想w
それと、京極堂シリーズとかは文庫でも分厚いよね。
あれを凶器にした殺人事件の話も書いてほしかったなぁ!

「超高齢化~」では完全に年寄りしか読まないものとして書かれているし、
「超読書機械~」でも、本を本当に好きで読んでいる人はもう居ないとか……

東野圭吾さん、業界でなんか嫌なことでもあったんですかね?
分厚い本に対する気持ちも良く分かった一冊でした。

こんなにブラックなのに、作者写真が結構イケメン。ムキー!

福袋プレゼントの応募マーク付きでなければ買わなかったであろう作品ですが、
今回は楽しめたので良かった。
なんとなく、装丁で損をしているような気もする。

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「東野圭吾」の短篇集『超・殺人事件』を読みました。 [超・殺人事件] 「東野圭吾」作品は、2月に読んだ『秘密』以来ですね。 -----story------------- 新刊小説の書評に悩む書評家のもとに届けられた、奇妙な機械「ショヒョックス」。 どんな小説に対してもたちどころに書評を作成するこの機械が、推理小説界を一変させる―。 発表時、現実の出版界を震撼させた『超読書機械殺人事件』をはじめ、推理小説誕生の舞台裏をブラックに描いた危ない小説8連発。 意表を衝くトリック、冴え渡るギャグ、そして... [続きを読む]

受信: 2010年5月13日 (木) 23時22分

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