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2010年5月 8日 (土)

本【クラインの壷/岡嶋二人】

クラインの壷/岡嶋二人

主人公がゲームブック用に作って応募したシナリオが買われ、
開発中の新作ゲームに使われる事になった。

最終調整として実際にゲームをプレイするモニターも任される事になり、
アルバイトのもう1人のモニター「高石梨紗」との2人で、交互に
クライン2、通称「クラインの壷」と呼ばれる機械の中に入ってゲームをする。

機械のベッドに横たわり、スポンジに包まれてゲームの世界に入ると、
そこは、実際の世界のように好きに行動ができ、物を触れば質感もあり、登場人物との会話を交わす事も可能な仮想現実。

交互にクラインの壷に入りゲームをプレイしていたが、
ゲームに熱中していた筈の梨紗は突然、何も告げずに辞めてしまった。

直前に入った奇妙なイタズラ電話、梨沙の友人の証言と食い違う記憶。
ゲームが原因不明のフリーズをした時に聞こえる声――

 ――戻れ。コントロールできるうちに逃げろ。

読みやすくて、面白怖いSFミステリーでした。
主人公はゲームの世界と現実とを行き交うわけです。
現実と寸分違わぬ感覚を体験できるゲーム、という事でだいたい思った通りの展開が待っていますが、
中盤からは一気読み。最後のもやもや感がすごく良いですね。
続きが読みたい人と、続き自体ないと思う人の二種類居そうな感じです。

平成元年に刊行された作品なので、もちろん今の時代から見れば多少の違和感もありますが、
自分や、自分が見ている世界が現実なのかプログラムなのか分からない不安と恐怖
3D元年と呼ばれる昨今、この怖さが現実味を帯びてきているかもしれません。

それにしても、目隠しのされた車で連れて行かれる研究室で、裸になって機械に入るなんて怖すぎる!
でも、ゲームの内容によっては凄くうらやましい。
むしろオブリビオンやぼくのなつやすみの中に入って一生を過したい。
零やサイレンだったら即自害。
「クラインの壷」ではスパイもののアクション「ブレインシンドローム」をプレイしています。

遊園地に置くようなゲームだって言ってんのに
キモオタ風の奴がエロゲ化を熱弁していて笑えた。
「あの装置でポルノアドベンチャーを作るべきですよ」
「ソープとか、そういうのいらなくなっちゃうでしょ」
「テレビゲームのアダルト物なんてばかばかしくなっちゃうよ」

ポルノアドベンチャー(笑)
まぁ、家庭用ゲーム機なら即買いですけどね!

最後に、輝けるセリフMVPを発表

「後ろから車が来たらアウツだぜ

「アウツだぜ」
このセリフ……使いたい!

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