« 本【第二怪奇小説/遠藤周作】 | トップページ | ポケモンを予約した! »

2010年9月 2日 (木)

本【フリークス/綾辻行人】

フリークス/綾辻行人

「夢魔の手」

「四〇九号室の患者」

「フリークス」

精神科病棟を舞台にした連作中編集。

タイトルと表紙の印象から、おどろおどろしい話を想像していましたが、
そんな事もなく、薄味の推理ものといった感じ。

「夢魔の手」
精神病棟に居る母親を見舞う息子。
母親が隠していた一冊のノートを読むと、それは自分が子供の頃に書いたもののようだった。
まったく記憶にない、自分の名前で書かれた日記の内容は……。

二転三転にすっかり騙されました。
三作の中で一番好きなタイプの話だった。
太字は別にいらんけど、日記の内容も面白かった。
単にひらがなの多い感じが好きなのかもしれない。

「409号室の患者」

自動車事故によって夫と両足と記憶をなくした私。
名前には確かに見覚えがあるものの、記憶は蘇らない。ある日見舞いに訪れた夫
の同僚から聞き出した夫の“愛人”の存在、そしてその名前にも聞き覚えがあった。
日記を付けながら自分は一体誰なのか、を考え続ける。

驚きの結末があるんだろうな、と思いながら読めば大体わかってしまう。
ちょっとネタバレになるけど、アナグラムとかどうでもいいなぁ。
もやもや悩んでる日記が長いからだれる。

「フリークス」
自分を“締め切りに追われる作家”と思い込んだ患者の書いた小説。
4人のフリークス(奇形)が出てくる殺人事件を書いたものだが「JMを殺したのは誰か」と、問いかけるように終わっていて解決編が書かれていない。
この原稿を読んだミステリー作家が、探偵をしている友人に相談する。

文庫版の著者あとがきより“江戸川乱歩の「孤島の鬼」と、トッドブラウニング
監督の映画「フリークス」への舌足らずなオマージュ”だそうです。

仕掛けは面白いんだけど、ラストを飾る表題作にしてはちょっと弱いかな~。
猟奇さ怪奇さユニークさが足りないような……なんか少し物足りない感じ。

三作とも展開が似ているので、すぐにオチが読めてしまう。
そのせいか、特に何も考えないで読んだ最初の「夢魔の手」が一番面白かった。
精神病や奇形といったテーマのわりにはそんなに重くないし、余白が多く文字量が少ないのでさらりと読めました。
どんでん返しを疑わずに読んだ方が楽しめたかも。

トッドブラウニング監督の「フリークス」のDVD見たい。

|

« 本【第二怪奇小説/遠藤周作】 | トップページ | ポケモンを予約した! »

【小説レビュー】ミステリー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1281245/36492837

この記事へのトラックバック一覧です: 本【フリークス/綾辻行人】:

« 本【第二怪奇小説/遠藤周作】 | トップページ | ポケモンを予約した! »