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2010年11月17日 (水)

本【人の短篇集/原田宗典】

人の短篇集/原田宗典

21編収録の短編集

ほとんどが4、5ページ程度の掌編。意外にホラーテイストが強い。
著者の作品を読むのは初めてだったのですが
笑えるエッセイを書く反面、気味の悪い小説も多数書いている方のようです。
角川ホラー文庫から出ているものも読んでみたい。

一編毎の最初のページに写真があり、物や猫や虫だとかに混じって
人体の一部、それも睫毛とか、良く見たら目のアップとかがあってビクッとした。

紙の触り心地はつるっとしていて良い。

収録数が多いので怖い話系のあらすじだけ紹介。

本屋に現われた老人が探しているもの「人を喰う本」

骨董品を求めて訪れた家で、不自然に大きな座椅子を見つけ……「骨董屋の見たもの」

物件の下見を頼まれた不動産屋が見たのは……「空家の中に」

原稿を取りに作家の別荘を訪ねる編集者が迷い込んだのは……「編集者の彷徨」

猫を抱いて獣医の前に現われた女性「気だるい獣医」は人間が怖い系か。

「郵便配達夫の方想い」「百点満点の家」「彼の一千万円」などなど
全体を通して繰り返す日々の中の鬱屈した感情や物悲しさを感じる作品集でした。

「スタンドボーイの夢」は、やりきれない。
あまりにもあっけない結末に著者自身が一番憤っているよう。

全体的にそれほど強く印象に残る訳ではないけど、
ある日ふと思い出してしまいそうな奇妙さがある。

普段と変わらない日常の中にも、迷い込んでしまったら戻って来られない世界があるかもしれない。

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