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2019年8月 4日 (日)

【本】怪談実話集

夏だし、怪談本読みました。

怪談実話集/志村有弘

『怪談実話揃』『日本怪奇物語 明治大正昭和編』などに収録された話を
読みやすく現代文に直したもので
各話の最後に出典が記載されています。
十数ページの話もあれば数行の短い話もあり
なかなかボリュームがあります。

でも、ヤな話ばっかり!

酷い仕打ちを受けて死んだり
濡衣を着せられて殺された人の怨念など
救いのない嫌~な話がやたらに多い!
怖い以前に胸糞が悪い!!!

印象に残った別の意味で後味の悪い話
「血の窓」
仲の良い夫婦の旦那の方が目の病気になって働けなくなり、
妻が遠くの店に住み込みで働きに出て、旦那にお金を送っていた。
ある日妻の働く店に同郷の人が来たので旦那の病気の具合を尋ねると
「病気も治って最近若い嫁さんをもらってよろしくやってるよ」と言われ
裏切られたと思った妻が翌朝勤め先の部屋で窓を血だらけにして死んでいて、
同じ時に旦那も遠く離れた地元で喉を噛み切られて死んでた。
けど、実は「若い嫁さんをもらった」人は同名の別人の勘違いでした。
その勘違いを妻に言ったやつもそのうち死にました。という話

ひとつの勘違いで突っ走り大惨事。
ろくに確認もしない奴ほど確信持って思い込む恐怖……。

勘違いで呪い殺された信用ゼロ旦那も可哀想だけど
何も悪くないのに事故物件になった勤め先は
妻が死んだ窓の所には幽霊が出るようになったので窓を潰したという、迷惑すぎる後日談付き。
どうにかならんかね!!


あと、個人的に気になった話は
買ったスイカを切ったら断面が女の顔!という大変に気味の悪い「西瓜の怪」
切っても切っても女の顔が出てくるヤバいスイカを売りやがって!
と客からクレームを受けたスイカ売り。
スイカを譲り受けた屋敷に言いに行くが
その屋敷の主人は「うちで食べてるけど何ともないし美味しいスイカだよ」と言う。
そこでスイカを割ってみると普通のスイカ、しかし別の場所で割ってみるとやはり女の顔に。ほら見ろ!

それを見て主人が思い出したのは、以前ホームレスの婆さんが屋敷の近くで寝泊まりしていて
病気でろくに動けない老婆に同情した屋敷の人たちが食事をさせたり薬をあげたりすると
「このご恩は死んでも忘れません」と涙を流していたが
数日のうちに亡くなってしまったということがあった。
婆さんを弔ったあと、家の空き地に種も蒔いていないのにおいしいスイカがたくさん出来たので
スイカ売りに分けてあげたのだそうだ。
スイカ畑を掘り返してみると老婆の頭蓋骨からスイカが生えていました。
婆さんの恩返しだね!

……という話。
(※実際はまともな文章です)

これは、いい話
………………か?
いや、結構気持ち悪くない?

他所で割ったスイカはすごい形相の女の顔って……。
自分がうまいうまいと食べてたスイカが他所では顔になるとか……嫌だわ。
婆さん、屋敷の人たち以外はめちゃくちゃ恨んでたのかって感じだし
顔スイカ食ってる屋敷の人も評判落ちると思う。


すごく昔っぽい話もあれば昭和とかの、わりと現代寄りの話もあり
話によっては地名が結構詳しく書かれているものもあるので
ちょっと調べてみるのも面白いですね。

「人を殺す池の狸」というThe・そのまんまタイトルの話で出てくる
西宮の夙川にある「ねてこが池」を調べたら
西宮に「にてこ池」というのが実在していて
ここは火垂るの墓の兄弟が住み着いた所のモデルらしいです。
へー!たぬきが人を化かす大量殺人事件があった所(かもしれない)が!
昔はひと月で4、5人殺ってるたぬきが居たんですね。
怖いよ、やりすぎだよ、たぬき!(これで実話かよ)


総合的には、短めにまとまった色々な話が一挙に読めて面白かったです。

ひどい仕打ちを受けた人が死んでからやり返す話が何本かありましたが
むしろ、よし!やれ!って感じになるのであんまり怖さはなかったです。

ただしいくつかの話は本当に胸糞が悪いので、
読後、別の意味で嫌な夢を見そうな一冊でした。

 



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【書籍・小説】ホラー系」カテゴリの記事

コメント

昔の怪談はそういう胸くそ悪いの多いですよね。

投稿: | 2019年8月 5日 (月) 02時03分

確かに、四谷怪談なんかも胸糞悪い話ですね!
幽霊話にも時代ごとの流行りがあるんですかね~

投稿: 森野 | 2019年8月 8日 (木) 19時54分

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