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2019年11月

2019年11月23日 (土)

あなたの宇宙人は何色?

みなさん“宇宙人”と聞いてどんな姿を思い浮かべるでしょうか。
私は丸い頭に大きな目の「グレイ」タイプが一番印象強く
漫画だとタコみたいなものもまあまああるよねくらいのイメージがあります。

ある日、Android(安物タブレット)の絵文字一覧を見ていたら
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二種類ある宇宙人の絵文字……
なんか緑の奴が居ました。
ん?これグレイじゃ……?灰色じゃないの?

そういえば、洋画や海外ドラマで
超常現象的なものを揶揄する時に「緑の小人の仕業」とか
「緑のエイリアン」みたいな表現を何度か見たことがあります。

自由研究的なやつ、今回のテーマは
海外では宇宙人は緑色なのか
絵文字は何人が作ったかわかりませんが、緑の宇宙人について調べてみました。
今回も結構長いです。
超スペクタクル無駄な時間長文です。

結論から言いますと、今現在、アメリカなどの海外でもやはり「グレイ」タイプの宇宙人像が強いようです。
そもそも「グレイ」というのが灰色の肌の色由来の名前ですよね。

ただ、絵文字を始め近年に描かれた宇宙人のイラストなどを見ても
グレイタイプにも関わらず全身を緑色に塗っているものが数多く見られるため
宇宙人(エイリアン)=緑色というのは海外でかなり深く根付いているような気がしました。


・海外の「緑色」のイメージ

自然の草木などから来ている“癒し、安心”や“若さ”といった良い意味は日本も同様にありますが
緑色に対して“毒”“死”といったイメージ同時に存在しているようです。
理由は「毒薬や死斑の色が緑だったため」と出てきました。

しかし「死斑」については硫化水素など限られた死因で緑色になることはあるようですが、それでも目に見えて緑色になることは稀であり
死斑自体は遺体の血液が一部に溜まることで表面に色が見えるというものなので
基本的には赤系統の暗い色であると思われます。
死斑、というのはちょっとカッコつけて専門用語っぽく表現しただけで
実際は単純に「腐敗した肉の色が緑がかっている」という事ではないかと思います。
食べ物の肉も緑っぽく腐ったりします。

面白いのが「毒」のイメージ。
日本の場合毒薬と言ってドクロが書いた瓶などの絵があれば中身の液体は多くの人が「紫」を想像すると思いますが
海外では緑色なんですね~。確かにゲームとかでもわりと緑色の表現がありますね。
「毒薬」は実際に緑色なものも結構あるようで、調べたら色々興味深い話もありましたが逸れ過ぎるので割愛。


本題の緑色の肌に戻るとこんなものが見つかりました。
・イギリスの昔話『グリーン・チルドレン』
11~12世紀頃イギリスのウールピットで全身緑色をした2人の子供が現れた。
男の子と女の子で全身の肌が緑色で、聞いたことのない言語を喋り
見慣れない素材の服を着ていた。2人は緑の豆しか食べず
やがて男の子は亡くなってしまったが、女の子の方は他の食べ物も口にするようになり
自分たちが元々住んでいた「聖マーティン」という日の当たらない地の事を語り
やがて洗礼を受けて結婚もしたとか。

真偽はともかく、「緑の肌」が早くも11世紀頃に登場。
後年宇宙人説なども囁かれているようですがお話の筋的には
宇宙よりは地底人ぽい感じですね。
お話は11~12世紀(記事によってブレる)ですが12世紀(1220年頃)出版され、
各地で似たような話が派生していき、本家ウールピットで
再び大きく話題になったのが1961年頃らしいです。


同じくイギリス、こちらは創作もので『ガウェイン卿と緑の騎士』というものもありました。
『ガウェイン卿と緑の騎士』Wikipedia

14世紀(1301~1400年代)後半に書かれたとされるアーサー王の甥・ガウェイン卿の物語で、
登場する「緑の騎士」は全身緑色、髪も服も乗ってる馬まで緑色の大男らしいです。
(本の表紙はなんかイメージ違う気がする)
宴会中に突然現れた緑の騎士が自身の首を切るゲームを持ちかけてきて
緑の騎士の首を切った者は一年後に同じように首を切るという何の得もない挑発に乗ったガウェイン卿。
緑の騎士は首を切られても平然として首を拾って去っていく。

あらすじを見ましたがツッコミどころもあって結構面白い。
旅に出たガウェイン卿が、泊まった城の主と「その日に得たものを交換しよう」という話になり
主が狩りへ出て行った後、主の奥さんがガウェイン卿に言い寄ってきて成り行きでキスをしてしまったので
狩りから帰って獲物を渡されたガウェイン卿が主にキスをお返しするというのが……面白すぎる。
しかも3日間繰り返すというからさらに笑ってしまう。もう朝イチで出掛けろよガウェイン卿!
何と説明しておっさんにキスしてんだろう?主は一体どんな風に受け入れているのか?という疑問とともに原文に興味がわきますね。
ちなみに緑の騎士はこのキスされ主が魔法の力で変身したもので
奥さんの誘惑もガウェイン卿を試すものだったということです。
全部バレていたという……やめたげてよ~。っていうか奥さんが別の男とキスして、その相手の男からキスされるってどんなプレイだよ!
踏み込んではいけないオトナの世界である。


かなり古い時代からあるこれらの話を見ると
肌が緑色とはいっても、必ずしも悪というわけでもなく宇宙人ぽさもさほど感じない。
不思議とか神秘的なものの象徴っぽい感じですね。
あと妖精も「緑色の服」を着ていることが多いように感じました。
1900年代始めに書かれたピーターパンもだいたい妖精と共に緑の服ですね。この原作者もイギリスのスコットランド。
イギリス強し!

不思議な出来事や不気味さを感じさせるものが緑色と結びついているのは確かなようです。
草や木の葉のような「自然」を象徴するのが緑色で
自然を超えた神秘と言われる「超自然」もまた緑色なんですね。


アメリカでも『オズの魔法使い』(原作1900年)に出てくる「西の魔女」が緑色の肌を持っているようです。
実は読んだことがないので、原作から緑肌の設定があったのか分かりませんが
“アメリカ史上最も多く鑑賞された映画”として知られている1939年の映画版ではカラーで緑肌の魔女が映されています。

またイギリスに戻って、1937年の『ホビットの冒険』から『指輪物語』へ続く小説では
北欧神話に出てくるドワーフを元にしたとも言われるオーク(ゴブリン)も緑色の肌を持っているようで、
元々神話や童話に登場していたドワーフやゴブリン(緑肌ではないものも多数?)に
この作者の作った設定が加えられ広く伝わり固定されたようです。
ゲームにもよく出てくるエルフやゴブリンなどの特徴は指輪物語の設定に影響を受けているらしい。すごいな!
※“オーク”と“ゴブリン”というのは、作品内での同種族の名称の違いらしく
存在は同一なもののようです。

創作ものにも多く登場することから英・米共に緑肌の概念が根付いているのがわかりますね。
無知な私はどれも読んだことがなく、映画も見たことがないせいでいまいちピンと来ないというか……
ロード・オブ・ザ・リングぐらい見ときゃよかったなぁ……。


そもそも宇宙人の話はどこに行ったんだよ!と宇宙人路線に戻ると
・リトル・グリーン・マン
アメリカで「グレイ」タイプが出現する以前のオールドな宇宙人像、リトル・グリーン・マンというのがあり、Wikipediaに詳しく書いてありました。
リトル・グリーン・マンWikipedia
名前の通りの小さい緑の奴で、宇宙人、または機械などに悪戯する“妖精”のグレムリンに使われることもあるとか。
あれ?最初からこのページを見ていれば一瞬にして終わっていた話では?なんて無駄な時間を……!

1899年の記事で緑の宇宙人が登場し、
1920年代からはSF系のマガジンでも緑色の宇宙人が書かれているそうです。
この辺りで既に宇宙人=緑色がかなり刷り込まれているんですね。
こちらの項目では“緑色の宇宙人”がいつから“リトル”呼びなのか問題で混沌としています。

このリトル・グリーン・マン、緑の体で耳が尖っていたりするのが
指輪物語で作られたゴブリンそのものって感じですね。
元々は普通の人間が緑色の肌という宇宙人像も見られたようなので
「人間型だけど人間とは違う」宇宙人を、見た目からわかりやすくするため
古くからあるファンタジー的な緑肌になって
さらにゴブリンのような緑肌キャラクターの特徴と融合したものが誕生していったという感じでしょうか。

リトル・グリーン・マンの出始めを見ると、「火星人」であるケースが多く、
むしろ火星人ってタコじゃないのかと素人は思ってしまうところですが
タコ型火星人は1897年にイギリスの作家ウェルズが書いたSF小説『宇宙戦争』で作られた火星人のイメージが広まったそうです。
余談ですが、私は火星田マチ子(作:吉田戦車)っていう漫画が好きですね。(余談過ぎる)

そんな宇宙戦争のタコ宇宙人も2000年代の映画版宇宙戦争では“ヒューマノイド型”宇宙人で製作されタコ宇宙人は過去の物に。
一定の時期から目撃情報もリトルグリーン的なタイプからグレイタイプに移り変わって行き
現在「リトルグリーンマン」は軽く皮肉の意味を込めて使われる事が多いそうです。

トイ・ストーリーのリトルグリーンメンはこのオールド宇宙人のイメージそのものですね。



結果発表~~
・宇宙人に限らず「不思議」の色が緑色

元々不思議な現象や生き物のイメージと共に「緑色」が強くあったようです。
よくUFOや宇宙人に遭遇した人が描いたヘタクソ(失礼)なイラストや白黒の画像がよく出てきますが
あれを見た人が勝手に緑色を連想するケースも多かったのでは、と思います。
1960年代から「グレイ」タイプの宇宙人が登場してくるわけですが
今でも体が灰色のはずのグレイを緑色に塗る人が一定数いるくらいですからこの印象はかなり根深い。
自分も「宇宙人」と言われると総合的にグレイが思い浮かぶけど、
「エイリアン」と言われると緑で耳がとんがったようなアレが思い浮かぶかもなぁ。
色も形も色々あれば面白い!ということで研究終了です!実に適当なシメ。


ところで、数年前芸能人が何人もこぞってテレビで「小さいおじさん」を見たという話をしていたのを覚えているでしょうか。
家の中などで小人のおっさんを見かけたなどという体験談を、同一の時期にやたら聞きました。
口の悪い視聴者は「みんなヤクでもやってんじゃないの」などと心配して見ていたのですが

この小さいおじさんの話には「緑」というワードが結構出てきていました。
おじさん自体が緑だったり、緑のジャージを着ていたり。

おとぎ話に出てくる小人や、ゼルダの伝説に出てくるチンクルなんかも緑の全身タイツみたいな格好だし
漫画アニメゲームなどで緑色キャラがわりと身近なものになっている感じがあり

日本でも“不思議”のイメージは緑色の文化が着実に浸透してきているのかもしれませんね!
まあ、それか芸能界の薬物汚染が(強制終了)

 

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2019年11月17日 (日)

ミント栽培キット11

前に、通常二枚に分かれるミントの葉っぱが三枚に分かれた
三つ葉のミントができて、レアだレアだと騒ぎ立てましたが、
その後別に三つ葉のミントが一本出て来て
あんまりレアじゃなかった……!?と思っていたのです、が!!

後から生えてきた方、三枚の葉っぱで成長してたのに
途中で二枚に戻るという謎の現象が起きてた!

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一枚だけハート型に!

これはこれでレア?
中途半端に葉っぱだけちょっと割れたあと二枚になってます。
葉っぱの先端が割れている所で急に間違いに気づいて修正した感じがいじらしいですね。
最初に三枚葉で生えたやつはまだ気づいてないみたいで
三枚のまま成長してます。

最近寒さのせいかやたらと茎の先端が赤っぽくなり、枯れた葉っぱも目立つので
全体的に元気がなくなってきたように思います。
とりあえず寒さ対策でカップに緩衝材のプチプチのやつを巻いてみました。
これで冬を乗り越えられるのでしょうか……。

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2019年11月 3日 (日)

避難の時に持つ本を考える

最近の台風や大雨の連続、今の所被害は受けていませんが
一応当日は何かあった時のために荷物をまとめたりしていたので
いざという時に持ち出す品は普段から確認して考えておいた方が良いと思いました。
まあ、着替えや食料などその辺の情報はもっと適切なサイトでも見てもらうとして、

「スマホ等の電子機器は充電が自由に出来ない状況が想定されるため
電気を使わない暇つぶしを持っておくのが良いらしい」という話。

やっぱり本は持っておきたいところ。
自宅だったら、地震の時に本が死因になるくらいの量がありますが
もし自宅以外の批難所などに荷物を持ち出して過ごす場合は
他の荷物の量や重さを考えると、そう何冊も持てないので
一冊か二冊に絞る必要があります。

それで実際にどんな本を持てばいいのか、実はこれがめちゃくちゃ難しい。
状況的に没頭して読むのは難しいけど、ある程度現実逃避できるような小説やエッセイで、
一冊を繰り返し読む可能性を考えると漫画よりも小説か。
長編をじっくり読むのは難しいと思うので、やはり短編モノが良いでしょう。

好きな短編集といえば
江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』

これは何度読んでも面白い
しかし、この面白さはかなり悪趣味なわくわく感だったりするので
避難に持っていくにはちょっと合わないですね……。
殺人事件みたいなものは状況的に受け入れ難いか。

普段よく読むような短編でも「怖い話」系の本なんて本当に恐怖が迫っている状況では避けた方がいいでしょうね。

先日の台風19号の時、テレビではいゴローさん!でお馴染みの『ほん怖』がやっていたんですが
度々速報で河川の情報や避難勧告が出たりしていたので
ただ立ってるだけの幽霊に深刻な顔して騒いでんじゃないよ!
アンタより台風の方がよっぽど怖いわ!みたいな感じで全然乗れなかったです。

恐怖以外にも、不安を煽るような内容だったりとか
幸せいっぱいなものも自分が大変な状況だとあんまり読みたくないかも……。

もう一つ繰り返し読んでいる本
池波正太郎『江戸前食物誌』

文庫サイズのハードカバーで、それぞれ他の文庫にも同じものが載っていたりしますがこれが一番好き。
『味の歳時記』シリーズは特に何回も読んでます。
氷あずきが高いから駄菓子のあんこ玉を買ってかき氷に入れて食べてたら友達がみんな真似した、みたいなささやかなエピソードがかなり好き。
他にも食べ物にまつわる思い出や通のたしなみなどのエッセイを多数収録。

でも、食べたくなってしまうので食べ物が限られる避難時には向かないですよねぇ……。
あと、ハードカバーだからかさばる。


だいたい、普段好んでいる本のジャンルを大まかに振り返ってみると
小説なら「ホラー」「ミステリー」
エッセイなら「食べ物」「笑い」
ほぼ全てがこれ。ギャグや怖い、変な・謎な話とか、そういうやつばっかり。
もっと平和的なものはないものか。


過剰な喜怒哀楽がなく気楽に読めるものと考えて思いついたのがこちら
眉村卓『僕と妻の1778話』

余命宣告をされた病床の奥さんへ向けて小説家の旦那さんが書いた一日一話の短編(この文庫版では52編収録)をまとめたもの。
この前振りを読んだだけでやや涙腺崩壊しそうですが
内容は病気の奥さんが読むために考えられているので
“病気や人の死、深刻な問題、上から目線のお説教、知識のひけらかし、後味の悪い話を避けるようにした”と前書きされていて
内容は軽いショートショート集になっています。
衝撃の結末とか大どんでん返しみたいな作りではないので、オチに期待するタイプの人には向かないかもしれませんが
繰り返し読めて内容や続きをぼんやり考えたりできるので私は好きです。
一話終わる毎に解説があり、妻や著者のちょっとした話なども入るので
ショートショートが内包された長編といった感じ。
ただ最後の方の解説部分で泣く可能性が濃厚なので人前で読むときは300ページあたりで止めましょう。

この本の特にイチオシな部分が、イラストがある所。
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これは目次のページですが、全てのタイトルの下にちょこんと描かれているため絵だけ探して見ていっても楽しめる。
このかわいいイラストはなんと著者本人の描いたものらしい。すごい。

星新一や阿刀田高のショートショート集も良いかもしれないですね。
わりとブラックジョーク的なものも多いですけど
短くてあっさりしているので精神的な負担は少なそう。

かなり無になって読めるものでは
柳田国男『日本の昔話』

短いものが大量に収録されているため
パラパラめくって目についたタイトルだけ拾い読みできるのが良い。
同じ柳田国男では『遠野物語』もありますね。

軽いイタズラをした狐が鍋で煮込まれ「まる煮」になったりするのはかわいい方で
わりと後味悪いものや、うわあ……みたいな真顔になる教訓的な話もあるので若干注意が必要。
『やろか水』とか水害の最中によんだら結構嫌ですね。
(やろかーという声がして、来いと返事をしたら村が全部流されるといった話)
言葉使いも古かったり、わかりにくい方言があるので、子供らの暇つぶしに読んであげるような目的なら
もっと子供向けに出版された童話集とかの方が良いでしょう。
昔持ってたような大きいサイズで童話が100話入ってるやつのコンパクト版が欲しいなー。


こんな感じで正直全然良いアイデアはなくて今でも考えていますが
次にいつ大雨やら地震やらがくるかわからないので
みなさんも今のうちに手持ちの本の中からこれという一冊を選んで、持ち出すものに加えておいてはいかがでしょうか。

私もこれからは平和な作品の知識も増やして行きたいと思います。
今読んでる百物語の本が終わったら……。

 

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