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2020年5月 2日 (土)

【ひきこもり本】砂の女

ひきこもり環境本再読シリーズ第二弾

『砂の女/安部公房』
趣味の昆虫採集で新種発見を目指して遠出した男
話し掛けて来た地元の老人の世話で民家に案内され
穴の底で砂に飲まれる奇妙な一軒家で女の歓迎を受けるが、
翌日唯一の出入りの手段である縄梯子が外され閉じ込められた事を知る。


何もしなければすぐに砂に埋もれてしまう集落の一角で
砂を掻き侵食を食い止める役目を担わされた男
砂に飲み込まれる家に暮らし、毎晩砂を掻く女

砂に埋もれていく蟻地獄のような一軒家は
“壁ははげ落ち、襖のかわりにムシロがかかり、柱はゆがみ、窓にはすべて板が打ちつけられ、
畳はほとんど腐る一歩手前で、歩くと濡れたスポンジを踏むような音をたてた。
そのうえ、焼けた砂のむれるような異臭がいちめんにただよっていた”
という惨状で、座ったらノミの大群も登場
砂だらけな上に風呂もろくに入れない
ご飯を食べる時に砂が入らないように番傘をさす
寝ている間に自分に砂が積もる

吐いても吐いてもザラつく口の中の砂!
雑炊の茶碗の底に沈殿した砂!
肌にへばりついてかぶれる砂!

砂、砂、砂!!
砂の描写がもう。
あああっ嫌だあああ
ザラザラする!じめじめする!

旅立つ前にちょっとしたいたずら心で行き先を告げず、失踪匂わせ的な行動をしていたせいで
救助もあてにできないという絶望の状況で脱出の方法を探る男。

そして最後には……
え~……う~ん、まあ、んん……。ってな感じです。

かなり怖いというか嫌な環境の話ではあるんですが
表現が生々しく、ものすごく印象に残っていて
この家の事をたまーに思い出してしまう、ある意味トラウマ本に近いかもしれません。

読んでると何かザラザラしてるような気がして気持ち悪くなってくるので
窓を開けて空を見たり、ザラザラしない布団に転がったりしていると
自分の家最高だな!という気持ちになります。

でも読みながら寝たらめちゃくちゃ嫌な夢を見たので注意!

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