【書籍・小説】ホラー系

2012年9月22日 (土)

【本】Another/綾辻 行人

Another/綾辻 行人

文庫版は上下巻に分かれているが、長いとは感じなかった。
学園物は久しぶりに読んだので面白かったです。
連続怪死事件が起きたり、呪いにクラス中が怯えていたりしても
学園物には違いあるまい。


上巻は、
転校生の主人公が気胸の入院のため遅れて転入したクラスは
どこか様子がおかしく、また、入院中に顔を合わせて気になっていた女子・見崎 鳴と再会したが、
彼女は授業中に一人出歩いたりと不可解な行動をとる。
しかし、教師を始めクラスの連中は、まるで彼女が見えていないかのように何の反応もしない。
ある日、主人公の目の前でクラスメイトが階段から落ちて死亡する事故が起きて……

と、序盤は主にクラスの謎と、見崎 鳴は存在しているのか?という謎を
主人公が色々調べようとしている間に、次々に事故が起こって人が死んでいくという、かなりのホラー路線。

ミステリアスな眼帯少女、その少女とそっくりな人形とかが出てきて、
これはアニメ化・映画化するのも頷ける。
眼帯少女は色白・無表情・意味深発言と、いかにも人気出そうなキャラ。
アニメ版ではキャラクターやオチがどんな風になっているのか、ちょっと見てみたくなりました。

主人公の男の性格は何かイマイチ掴めない。

キングの小説や、ホラー映画が好きで「ホラー少年」なんてあだ名までつけられているわりに
学校の七不思議的なものに冷め切った態度をとって碌に聞かなかったり、
女教師に淡い恋心を抱く同級生に対して「本気か少年」とか、謎の上から目線
そのくせ自分は、病院で一度見かけただけの女の子にグイグイ話しかけに行き、
他の人との話を中断してまで追いかけたりして怖い。
体育の授業中にその女の子が屋上に居るのを見つけて猛ダッシュ、
男友達と帰ろうとしていたら女の子を見つけて猛ダッシュ……
三年生で転入してきた中学生男子として異常すぎやしないか?

こんなにも人目を気にしない行動力があるはずなのに、
物語の本題には度々「直接聞くのは気後れする」とか、わけのわからん理由をつけて
なかなか踏み込まないし、自分や家族がいつ死ぬかわからないような状況でも
妙に斜に構えてるというか、なんとも……主人公って感じ!


以下、多少ネタバレにもなってしまうので注意


後半では、呪いの仕組みが解りはじめ「クラスに一人紛れ込んだ“死者”は誰なのか」を突き止めるのがメイン。
一応伏線はあるので、“死者”を推理する事はできるけど、
呪いに関する記憶や書類が改ざんされるという設定があるので、真面目な推理ものではないです。

じわじわと進めたわりに最後はずいぶんと駆け足で、
急にパニックホラーみたいになって、ある意味驚きました。
『黒い家』みたいな展開だなあ。

もっと学園部分を楽しみたかった。
クラスの大半が死んで初めて「こんな奴居たんだ」程度だし、
第一、赤沢さんとババアには全然ドラマがないのかよ!
赤沢さんが、ツンデレしながら鳴とも協力して
対策係の役割をこなしたら面白かったのになあ~。
まぁ、赤沢さんが解決策を知ったら、それこそバトルロワイヤルが始まりかねないか。

自分は、上巻の後半から下巻に入ったあたりが一番面白かったと思う。
主人公と鳴が2人で歩き回ったりしてる所が楽しそうで、むしろうらやましい
クラス中が怯えているというのに……(笑)

逆に、やたら詳しく解説しようとしている「終わった後に記憶がどう改ざんされたか」
なんてのは、正直どうでもよくないか?
説明のつかない現象をゴチャゴチャ説明されてもね。
死者の事は憶えてない、記録も残らない、そういうモンだって分かってるのに。
むしろ、鳴はなんで憶えてんの?

解決してからあれこれ考えると、序盤の方におかしい行動がかなり多い。
そういうモンなんでしょうけど。
何だか納得行かない所や、まだ裏があるんじゃないかという所は
自分の脳内妄想で補完するのもまた面白いでしょう。

著者のあとがきで、続編の構想があるような事が書いてあったけど
続編があるとしたら、あの刑事さんの娘さんが主人公じゃないかな?
意味ありげに出てきて名刺渡して、最後の方で電話しようとしたら
繋がらなかった……あの人は何の意味があって出てきたのか。
そうだ!続編への伏線だ!
娘が何年後に三年生になるって言っていたかは忘れましたが、
最終的に榊原と鳴も協力して、呪いの元を解決して欲しい。

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2012年8月12日 (日)

わくらば日記/朱川 湊人

わくらば日記/朱川 湊人

連作短編五本収録

大人になった主人公の和歌子が、姉との思い出を語るという形で綴られている。
姉の上条鈴音は、人や場所の記憶をビデオのように見る事ができる不思議な能力がある。
妹の和歌子が口をすべらせた事から、能力を知った刑事に協力を頼まれる。

ちょっと辛い(切ない)系統の話が多くて
角川の紹介に書いてある「ほっこり小説」はちょっと違うんじゃないかな……。
浅田次郎の小説によくある人情鬱な感じに近い。
去年の夏の冊子で浅田次郎の『霧笛荘夜話』も「楽しむ」カテゴリーに入っていたが、
どんな心を持っていたらあれを楽しく読めるのだろうか

こちらも「楽しむ」カテゴリーの『わくらば日記』
著者の朱川湊人お得意のノスタルジーな昭和の風景の中に
姉の能力で殺人事件の捜査に協力する、といった非現実的な要素も入った微ホラーファンタジー。
昭和の出来事や流行歌を絡めて舞台を作るのが上手いです。

雰囲気は良いんだけど、微妙に後味悪い話も多かった。
とはいえ、連作短編なので、登場キャラが同じな分親しみがわきやすいかな?
早い段階で姉が若くして亡くなっている事が知らされるのでやっぱり暗くなる。
心のやさしい姉が陰惨な殺人現場を見て苦しんだり、とかも辛い所。

“姉さま”こと上条鈴音は、優しくて、見た目も外人さんのように綺麗で、
不思議な能力があってもちろん勉強もできて、欠点は病弱なところ。
……なんともすごい設定。
体が弱いこともあり、能力を使うことにあまり積極的でなく
妹の方が事件捜査などに関わるきっかけを作るのだが、
「能力の事は人に言わないように」と姉から言われたにもかかわらず
人助けをダシに男の気を引くためにさらっと秘密を漏らして、
結果人助けの方も大きなお世話に終わるという……ある意味救いがない。

しかし姉の方もその後の話で、好きになった男の前で能力を使ってたので
まあ、そういう姉妹なんでしょうか。
四話目の話は切ない初恋モノで、良いんですけど、
三話で“姉妹同然”とまで称した友人が犯罪に関わっていた過去があるかも……
という時には出し惜しみした能力、すぐ次の話では男の前で簡単に使うんだ、的な、ね。
それは置いといて、四話目が一番好みの話ですけどね。
大層な殺人事件や社会問題より、こういう地味な話の方が似合ってる気がする。

これがシリーズ一作目で、続編も既に出ているようですが、
メインの話は短編ごとに完結しているのでそれほど問題はないものの
最後に、あるキャラの不幸を匂わせる発言をして「それはまた今度」(続編読んでね)
みたいなのがモヤっとして嫌だなー。
どちらかと言えばハッピーエンドが好きで、
架空の話でも可哀想なのはあんまり……なので続編は読まなくても良いかな。

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2012年8月 5日 (日)

【本】九十九怪談 第三夜/木原 浩勝

九十九怪談 第三夜/木原 浩勝


短い話が沢山読めて面白いんですが、百物語としてみるとかなり微妙です。

まず「怖い」話がほとんど無く、あんまり印象に残る話も無かった。
不思議ネタは好きなので、決して詰まらなくはないけど、インパクトが薄いというか。
一晩で読破する一人百物語をやろうと思って買ったので
ゾッとするようなタイプの怖い話をもっと読みたかった。

新耳袋みたいにカテゴリー分けはされていないんですが
何処となく似た話が続いているのは何でだろう?
最初の数話を読んで、やけに電車関連の話が続くから
カテゴリー分けされているのかと思った。

最終話「弟みたいなの」は最後に余韻を残そうとしたのだろうか?
怪現象に説明がつかないのは構わないけど、
友達の家での体験で、その後も友達とは学校とかで会うだろうに何の説明もなく終わっちゃう。
「友達」は生きて存在しているんだから、
「その後疎遠になった」程度でもその部分の説明がないと
実話怪談の体が崩れちゃうような……。

同じ人の話が多いのはまあ良いとしても、話の区切り方がセコい。
百物語をするとして、何人かで集まって一人の話が終わった後ロウソクを消して
次の話が「その事(前の話)があった後」ってはじまると思うと違和感があるし
それって全部で一話じゃないの?というような話が分けられているため
なんだか水増しのようなセコさを感じてしまう。
サーバールームの話とか、結構好きだけど一話にまとめてほしかった。
話が終わった後の無駄な余白も多かったからなおさら。

不思議系統の話は良いものも多く、夏に出すシリーズと言うより
秋の夜長にでも読みたい一冊でした。

個人的に面白いと思った話は、
おばあちゃんの家に行ったら、居間におばあちゃんが座っているのに
家の奥からもおばあちゃんが出てきて、びっくりしていたら出迎えに来た方のおばあちゃんが
「また私が出たの。私には見えないんだけどね」って言う話。

おばあちゃんの飄々とした対応で、
残像とは……デキるばあちゃんだな!とか思ってほのぼのしそうになったけど
よくよく考えると「自分がもう一人座ってる」って家族とかに言われたら結構怖い。
いつも座ってる場所だったら、自分には見えないから普段は気付かずに重なってるの?
ある日突然見えたら……入れ替わられちゃったりして。

パソコンの前とかにも見えない自分が座ってたら……うわー!

 
ちなみに、一夜ですべて読んでも何も無かったので安心して読めますよ。
(何か起きても責任は負いかねます)

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2012年7月26日 (木)

【本】新耳袋‐現代百物語第六夜

新耳袋‐現代百物語第六夜


一日で、しかも音読で読みきってやりましたよ!
夜中に声を出すと近所迷惑になるので
夕方のちっとも暗くない時間帯からボソボソと読んでたんですが
も~、つらいつらい。
普段家で声を出す事なんて無いから、喉が痛くてしょうがない。
あと、関西弁の台詞が多くて「~しとんねん」とか、
喋った事もないエセ関西弁で音読するのが微妙に恥ずかしかった!(誰も聞いてないけど)

今までにも何回か一人百物語をやっていますが、特に何か起きたことはありません。
一度位はネタになるような怪奇現象を体験してみたいものです。

読み進むにつれて日が暮れるし、雰囲気はばっちりだし、
なにより今回は音読しているので、自分の声がモソモソして気持ち悪いというおまけ付き。

順調に読み進めていると、ある一話で
一人暮らしの老人が自宅玄関の前に座り込んで通りを見ている。
毎日玄関前に座ってるようになり、近所の人たちも気味が悪くなってきた。
ある日抗議に行くと、その日は玄関に居らず、戸を叩いても応答がない
裏にまわってみると何やら悪臭がする。
実はその老人、近所の人たちが玄関前に座っているのを見始めた時期には
既に家の中で亡くなっていたのだ。

という話の、この老人が住んでいる家が、立地の関係とか何かで「三角」の形をしているそうで
冒頭の「この家は三角形をしていた」という部分を読んだら、
背後の棚の上に飾ってあるフィギュアの所からカチャーって音が!
(小物が崩れただけ。たぶん扇風機の風のせい)
……心臓が止まるかと思った。

三角屋敷って、別の話だけど加門七海の本とかにも載ってたよなー。
あれは呪術みたいな、人間の怖い話チックな話だったけど……とか、ボケーと考えた後
無音のなかモソモソ読むのに耐え切れなくなったのでテレビをつけて賑やかにしてしまいました。

ただ単に扇風機の風で小物が崩れただけでマジビビりとは……。
もし本当に怪奇現象が起きたりしたら、裸足で家から逃げ出すんじゃないか?自分よ。
他に、飲み物の氷がとけてパキっという音でも死にそうなくらい驚いた。

第六夜の最終章の十数話は、すべて京都の幽霊マンションに関する話で、
その幽霊マンションに居る女性の霊の名前をうかつに口に出すとヤバい……的な話もありましたが
音読しても特になにもなし。

幽霊マンションの話、最終章全部使うほど要るか?
最初の話と、実際に住んでた人の話と、後日人に話したら色々あった程度で良いような。
泊まりに来た友人が~とか、同じような話がありすぎて、ほとんど内輪盛り上がりって感じです。
それまでが淡々としていただけに、余計「こんなすごい体験しちゃいました」ノリに冷める。
「男性にしか霊が見えない」と言ったと思ったら、別の話では泊まった女も霊を目撃するとか
「ホテルに霊が出る」と言って嫌がってる男に
「じゃあ家に泊まれば」と幽霊マンションに招待する女とか何なんだ?
お前の方が怖いよ!

この最終章が始まる前に著者の体験が書いてあって
仕事をしていると、窓も隙間も無い背後から風が吹いてくる
机の向きをかえても必ず背後から風が……
その事を人に相談すると
「最終章の原稿で“唯一紹介される女性の名前”を伏字にした方が良いのでは?」
と提案されたので、すべてアルファベットに置き換えた所怪異はぱったりと止んだ。

というものなのですが、これってどの女の人の名前を指していたんでしょう?
先に書いた幽霊マンションの“名前を出して話したら気絶した”とかいう話の女の霊は
自己紹介するシーンがあるし、普通に全部名前が書いてある。
何なの!みさおさん!

そんなわけで、6~7時間かけて無事読了しました。
今回も何事もありませんでした……

なので、今日「九十九怪談」の新刊(三巻)を買ってきました。
(角川のストラップもらったよ♪)
また今度一人百物語やろーっと。

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2012年6月29日 (金)

【本】わたしの学校の七不思議/マイバースデイ編集部・編

昔の怖い本シリーズ

『わたしの学校の七不思議』マイバースデイ編集部・編
1
わたしの学校の七不思議―恐怖体験集 (M.B books) 
 

本にも「女の子の愛と占いシリーズ」とあるようにマイバースデイは
女の子向けのおまじないなどを集めた占い本のイメージが強いし、
表紙も結構かわいい感じ。

しかしまあ、一度この本を開いて見ますと……
 
巻頭カラー「にわとり女」
2
絵自体は少女漫画っぽいのに、血が……
にわとり女がお化けなのかどうかも謎。
しかしこれはまだ序の口だという事がすぐにわかります。

扉絵【微グロ注意】

3
うわっ!

お化けというか、これは腐乱死体ですか。

この扉絵をはじめ、
階段から落ちて死んだ、頭の割れた女の子の霊(脳味噌見えてる)
シュウシュウ音をたてて体が溶ける男の霊
首がもげてる子供の霊

等々、
グロいイラストがバンバン出てきます。
とにかく、イラストがえげつない!
怖いを通り越して、ただもう気持ち悪い方向に全力を注いでる。
どの面下げて「女の子の愛と占いシリーズ」なのか。

こんなにえげつないイラストですが、当時から
うわ~(笑)ぐらいのテンションで見てたような。
なんとなく、グッと来る怖さではないんですよね。

話の合間に色々な学校の七不思議が紹介されているページがあり、
そこの挿絵は、ちょっと悪ふざけの匂いすらする。

4
右上の絵は「鏡で手首を切った女の子の霊」なんですが、
手首を切っている所なのに、なんで既に妖怪みたいなの!

最後の方には昔懐かしい「この話を読んだ人は……」系の話があったりして、
何日以内に霊が訪れるとか、右から振り返ったら首を落とされるとか、
こういうのって今もあるんですかね?
小さい時はちょっとドキッとしますよね、これ系。
バナナの絵を置くとか、実践した事はないんですけどね。
あ、でも20才まで憶えていたら死ぬと言われてた「むらさき鏡」は、
憶えてたけど生きてます。

こういう怖い本いっぱい見たいなぁ。
漫画も載ってるようなケイブンシャの小さい本のシリーズとか、
見た事がないやつも沢山あると思うと……!

明日は古本屋に行ってみようかな。

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2012年6月25日 (月)

【本】トイレの花子さん

昔の本を漁っていたら、また良いものがでてきましたよ。
その名も『トイレの花子さん』
いつも書いてるアノ花子さんとは関係ないのであしからず

さてさて、この『トイレの花子さん』
「花子さん研究会編」KKベストセラーズより発行されています。
……花子さん研究会ってなんか楽しそうだ。
持っていたのは3巻だけでしたが、5巻まであるようです。

すべて小説形式の短編で、最初の方こそ「花子という人が死んだ」とかで
チラホラ「花子さん」が出てくるものの
中盤あたりからは一切花子さんに関係ない話。
表紙が暗く挿絵も白黒で地味だが、ほんのりグロい話があったりして……

一番印象に残っているのがこのイラスト
Photoきもい……

「校庭にひそむハナコ菌」

ある学校の校庭で、花子という女の子が転び、
破傷風にかかって亡くなった。

やがて校庭は舗装されたが、学校では怪現象が絶えず
「花子のしわざ」として長年噂されていた。

ある時、校庭の舗装を張り替える事になり、
工事中、舗装が剥がされている校庭への立ち入りは禁止された。

しかし、A君と友達は、他に遊ぶ場所もないし、
土の状態になっている校庭を見てみようと、こっそり入り込む。
遊んでいる内に、A君が転んで足から血が出てしまった。
保健室に行くと勝手に校庭に入った事がバレてしまうと思い、
そのままにして遊んでいる内に忘れてしまった。

数日後、A君の足の傷は大きなかさぶたになった。
ところが、かさぶたの下がもぞもぞと妙にむず痒くてたまらない。
耐えきれなくなったA君はかさぶたを半分剥がしてしてしまう。
すると、かさぶたの下にはびっしりと白いキノコが生えていた。

痒さと痛みは足の全体に広がり、
あっという間に両足がキノコに覆われて真っ白になっていた。
さらに身体中をモゾモゾとキノコが這っている感覚でA君は気を失った。

次の日、目が覚めるとキノコは無く、
かさぶたが剥がれかかっているだけだった。

このA君、あれは何だったのかと興味を持ち、
その後医療の道へ進んだという……。

一応夢オチなんですけど、キノコ嫌だよ~!
破傷風の方が洒落にならないかもしれないが……。
耐え切れないムズ痒さっていうのが、読んだだけで体が痒い!

痒い話がもうひとつ。

上履きを忘れた子が、使われていない下駄箱にあった上履きを借りた。
しばらく履いていると足が痒くなってきて、
ついには全身が耐えられないほど痒くなり倒れてしまう。
保健室で目が覚め、上履きの事を先生に話すと
上履きは、以前下校中に亡くなった女の子のものではないかという。
その子は学校裏の崖で足を滑らせ、薮の中に落ちてしまい、
身動きが取れないまま助けを呼ぶ事も出来ずに衰弱して亡くなったそうだ。
女の子の体には無数のやぶ蚊に刺された痕があった……
という話。

亡くなった子は、もちろん花子。
可哀想だしかゆいし……。

冷蔵庫に入って出られなくなって死んでしまった子(花子)が給食室を走り回るとか、
惨殺のあった家に肝試しに行って惨殺シーンの白昼夢を見るとか。
他には、イジメが引き起こす系の怖い話が多い印象。

地味ながら、なかなか印象深い『トイレの花子さん』でした。

トイレの花子さん〈3〉キミの学校を恐怖が襲う (ワニの本)

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2012年6月11日 (月)

【花子さんがきた!!】新・トンカラトンのうわさ ②

昨日の【花子さんがきた!!】新・トンカラトンのうわさ ①に引き続き、トンカラトンについて

新・花子さんがきた!!
8巻

「しんまいのトンカラトン」
4
マサキ君が夕暮れの道を自転車に乗って走っていると、
向こうから自転車に乗ってやって来る人が見えた。
白っぽい服を着ている人で、自転車にうまく乗れないらしく
フラフラと、何度も転びながら進んでくるのが……
そうです。トンカラトンだったのです。
トンカラトンが近くまで来た時、転んだ拍子に背中の刀がマサキの前に転がってきたで、
拾ってあげながら「大丈夫ですか、トンカ……」マサキが言おうとすると

「その名前を言ってしまうと、お前を切らなくてはならない……」
トンカラトンは言いながら、背中の刀を取ろうとしたが、刀がないことに気づき、ちょっと恥ずかしそうになった。
5 「!」www

トンカラトンはうろたえながらも刀を受け取ると、
「刀を拾ってくれたから、今回は見のがしてやる。
そのかわり……明日、公園に来い。オレに自転車の乗り方を教えろ」

そして、またよろよろと去っていくトンカラトン。

次の日、マサキが公園に行くとすでにトンカラトンが待っていた。
そしてマサキを見るなり「トンカラトンと言え」
マサキが「トンカラトン」と答えると
「よし、これでお前を切らなくてすむ。さ、早く、自転車の乗り方を教えろ」
トンカラトンはえらそうに言った。

マサキが教えると、トンカラトンは数時間で上手に乗れるようになった。
「よし、これでやっと、仲間と一緒に走る事ができる」

「世話になった。これ……」
自分の体の包帯を少し切り取ってマサキに差し出すトンカラトン。
「この包帯を左の手首に巻き付けておくと、おれたちの仲間だというしるしだ。だから、おれたちに会っても切られない」
「わすれるな、左の手だぞ」
そう言うとトンカラトンは、すごいスピードで自転車をこいで行ってしまった。

それ以来マサキはトンカラトンにもらった包帯を左手に巻いている。

なるほど、タイトルの所にあった挿絵で左手に包帯してるな。
おこめの新米と新入りの新米をかけた洒落ではなかったのだね。

……ていうか、なに、この心暖まる話。
めっちゃほのぼのしてる……昼間の公園で自転車の練習なんて堂々と出現しすぎだろ、トンカラトン。

でも、よく考えたらトンカラトンが仲間と一緒に走れるようになったら、
集団のトンカラトンが増えちゃうんじゃ……
あ!マサキ、てめえだけ助かるつもりか!
しかし、常に手首に包帯してたらリストカッターと間違えられそう。

調べたら新しいアニメシリーズで「新米のトンカラトン」もアニメ化してました。

これは……完全にギャグ!
「トンカラトン 自転車特訓 開始!」ドーン!
完っ全にギャグ!
トンカラトンは萌えキャラか!

正直キュンとした(笑)

自転車に乗れないならキックボードに乗れば……
8巻は2008年発行、トンカラトン界でもキックボードのブームは過ぎたのか……。
2_2 ←黒歴史?

 
ちなみにこちらが旧アニメ版「花子さんがきた!!」
「怪人トンカラトン」

やっぱこれでしょ!

「トン、トン、トンカラトン」と異様に暗いテンションで歌い、
尚且つ顔は笑顔で、両手離しで踊りながらチャリに乗る超絶テクニックが冴えるトンカラトン。
今見ても超面白い。
「トンカラトンといえ~~」って、やっぱり伊武雅刀さんの声いいなぁ。
この渋い声で女性キャラもやるんですよね。

いつ見ても「トンカラトン」の発音が思ってたのと違うという若干の驚きを感じる。

「新米のトンカラトン」の最後に、花子さんが「トンカラトンのお話はまだたくさんある」と言っていたので他の話もあるのかな?楽しみですね。
新版の本はちゃんと集めてるわけではないのですが、これからはこまめにチェックしないとな……。
でも実は、旧版の花子さんすらまだ全部集まってないんですよねー。

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2012年6月10日 (日)

【花子さんがきた!!】新・トンカラトンのうわさ ①

当ブログにて何回か紹介している「学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!」
この作品の中でもかなりメジャーな存在であるトンカラトン。

全身に包帯を巻いた姿で刀を持ち、自転車に乗って移動している種族(?)で、
出会って「トンカラトンと言え」と命令されたら「トンカラトン」と答えないと斬られてしまい、
斬られた人はトンカラトンになってしまうというお話。
このように、命令に背くと斬られ、
また、「言え」といわれてないのにトンカラトンの名前を口にしても斬られ、
「集団のトンカラトン」に至っては、「トンカラトンと言え」と言ってない奴が集団の中に居るという、
ほとんど騙し討ちで仲間を増やしているトンカラトン。
詳しくは以前の記事で→【花子さんがきた!!】ちょっと面白い怖い話

この度「新・花子さんがきた!!」を買ったところ、新たな展開が続々と発見されました。

新・花子さんがきた!!
1巻

時代を汲んで携帯電話にまつわる怖い話があったり、
巷で噂の胸くそ漫画を描いた押切蓮介さんが新しく挿絵に加わったり、
たみさんの絵柄が大幅に変わっていたり……色々変わった事があります。
そして「老婆になった口裂け女」や「新・さっちゃんのうわさ」などの懐かしい話の新展開系があり、
その中に「新・トンカラトンのうわさ」があるのですが……

「新・トンカラトンのうわさ」

1
挿絵の意味不明感はさておき、本編をかいつまんで説明します。

コウキという少年が、川の堤防を歩いていると、
うしろらガラガラと車輪の音がしました。
ふり返ってみると、まっ白い服を着た人がキックボードに乗ってやって来ます。
追い抜かれてビックリ!

キックボードに乗っていたのはトンカラトンだったのです。
2(笑わせようとしてるだろ、これ)
お決まりのトンカラトン問答をクリアしてホッとしたのもつかの間、
うしろから多数の車輪の音が……
なんと、全員キックボードに乗った集団のトンカラトンが登場!
逃げ出すコウキ少年、
トンカラトンが集団になるとまず助からない事を知っていたのです。

必死に走るうちに足がもつれて堤防の土手を転がり落ちてしまう。
トンカラトンの集団は土手にいるコウキを見て仲間同士で何か話していたが、
なぜかそのまま去っていく。

さて、なぜ追いかけて来なかったのでしょう。

答えは
「キックボードは、ちゃんと舗装された道でないとうまく乗れないから」

“みなさんも、もしキックボードのトンカラトンに出会ってしまったら……
土手やジャリ道に逃げれば追いかけてきませんよ”

だそうです。
回避不能死亡フラグだった集団のトンカラトンに回避方法が!やったね!

 
……ツッコミ待ちだよね!?
ツッコミ待ちなんだよね!!?

色々あるけど、そもそも
キックボードて!!
ミーハーかお前ら!
2006年発行なので、これは一応時事ネタなんでしょうか。
ちょっと流行った時期があったよね、キックボード。
いわゆるローラースルーゴーゴーでしょ?

いや、元々のチャリもどうかと思ってたけどね。

キックボード乗ったトンカラトンが走ってきた時点で笑えるのに、
舗装された道でないとうまく乗れないからって!
ジャリ道ならキックボードから降りて歩けよ!


あと、最後のページにある挿絵

3
最初のタイトルの所の「チラシを見て電話」ってこれの事かー!
トンカラトンモデル
カタナホルダーww
トンカラサイクルwww(専門店か!店主もトンカラトン?)

なんか楽しそうなんですけど。
斬られてトンカラトンになるっていうのは、実はあんまり悪い事ではないのでは……。
通貨とかのシステムはどうなってるんだろうか。

今どきのトンカラトンならノーブレーキピストにでも乗ってるのかな。
うっかり公道走って警察に捕まるトンカラトン、
銃刀法違反付き。

うむ、まったく怖くない。
将来は映画に出てくるような空飛ぶボードに乗ってたりして。
カッコイイ……。

つづく

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2012年1月21日 (土)

【食べ怖】禁断の美食編

食べ物に関する怖い話

【禁断の美食編】

山の霊異記 赤いヤッケの男/著・安曇潤平


「究極の美食」

山の怪談を集めた短編集の中の一編で、ざっくり言うと、
キノコ狩りに行ったら気配を感じて、後々話を聞いたら
同行者の死んだ友人が一緒に来てたんじゃねーか、てな話です。

その同行者が道々話していたのが、
キノコマニアの中には毒キノコを進んで食べる奴が居るということ。
なんでも、中枢神経に作用する毒キノコを選んで食べてはトリップするそうだ。
やばいラインというか致死量を熟知した専門家にはこういった趣向を好む者が多いらしい。
(本当かよ……)

何が究極の美食なのかと言うと、
話は戻って同行者の“死んだ友人”の死因が毒キノコなのですが……

元々病弱だった青年が、将来を悲観して自殺を考える。
しかし、痛い・苦しい死に方は嫌だ。
最後くらい幸せに死にたい。
日頃から毒キノコトリップを楽しんでいて、キノコに詳しい彼が行き着いたのは、

猛毒のドクツルタケを食べて死ぬ事。

世界三大毒キノコのひとつ「ドクツルタケ」
死の天使とも呼ばれるほど、その立ち姿は優美であり、
傘、ひだ、柄とも、美しい半透明の白色をしている。
猛毒で、一本から二本で大人ひとりが数日のうちに死に至るという。
誤って採取した人が毎年命を落としているが、食べた人はほとんど亡くなっているため
その味については彼も聞いたことがなかった。

「いったいどんな味のキノコなのだろう……。
もしかしたら、とてつもなくうまいキノコなのでは……」

数日後、ベッドの上で、すでにこと切れた青年が発見された。
彼の部屋には、灰の後始末が丁寧にされた七輪があり、
冷えた焼き網の上に一枚の便箋に綴られた短い遺書があった。

「ドクツルタケを 六本ほど いただきました
この世のものとは思えぬほど すばらしい食感と香りで
たいへんおいしくいただけました さようなら」

 
くうぅ、そんなにうまいんか、ドクツルタケ……。

ドクツルタケ - Wikipedia

その毒性は1本(約8グラム)で1人の人間の命を奪うほど強い。
摂食後6 - 24時間で腹痛、嘔吐、コレラのような激しい下痢が起こり、1日ほどで治まり24 - 72時間後に肝臓や腎臓機能障害の症状として黄疸、肝臓肥大や消化器官からの出血などが現れる
胃洗浄や血液透析などの適切な処置がされない場合は死に至る。死亡率も高い。


すっげー苦しそうなんですけど!!
そもそも食おうとしてないけどね!

昔、絵本だったと思うけど、リスが毒キノコを食べてぶっ倒れて、その後回復してからも毒キノコの味が忘れられず……みたいな話があったなぁ。
最後は家族崩壊寸前までいったけども、どうにかしてキノコへの執着を断ち切ったんだったかな?
とにかくダメ、ゼッタイ!

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2012年1月18日 (水)

【食べ怖】恐怖の高カロリー編

食べ物に関する怖い話

【恐怖の高カロリー編】

東京伝説 うごめく街の怖い話/著・平山夢明

「終末ラーメン」
叔父のラーメン屋にアルバイトに行った青年が見たものは
脂ギトギトのラーメンを死ぬまで喰い続ける客と、
いよいよ死にそうな客を“殿堂入り”と称して写真に収める叔父の姿だった。

叔父の作るラーメンとは……

科学調味料たっぷりのスープに豚の脂が1センチほど膜を造って浮いている。
そのために冬場でもさほど湯気が立たない。
冷めているのではない、湯気を脂の膜が包んでしまうので立ちにくくなっているのだ。
それに常連の客は一様にニンニク、こしょうを鼻が曲がるほどブチ込んで汗をダラダラ垂らして飲み込んでいくのだ。

店主「ウチみてえな高カロリー、高蛋白、食塩過多、科学調味料過多のラーメン
週に四回も五回も喰ってみろ。
尻からラードがでるぜ

「だから俺は脂肪肝になって体に蕁麻疹が出ても
懲りずに喰いにき続ける奴は写真に残す事にしてる」

「東京ってとこはそういう味じゃないと商売にならねえんだ。
味にヒステリーがないと売れねぇ。結局、毒じゃなきゃ旨いって言わねえんだ。
変なとこだよココは。旨い旨いって銭払ってまで毒喰いたがる奴がウジャウジャいるんだ」

不思議な事に、頭のいい奴に多いんだよなあ。ああいうの……。
きっと勉強ばっかで母ちゃんがちゃんとした飯喰わせてなかったんだろうな」

そして最後に、店主のありがたいお言葉をお聞き下さい。

「外食してもラーメンだけはよせよ」

 
どっちも狂ってますなぁ。

“あの有名なラーメン屋”が思い浮かびますが、
店主は愛想がよく、横柄な態度はとらないらしいですよ。

自分は○郎系ラーメンには行った事がないけど、
前に流行ってた「高菜食べちゃったんですか?!」って言うのは本当だったのだろうか。
ニンニクマシマシみたいなコールも本当にやってるのか……。

行列してまで食べるほどラーメンが好きではないので、
そもそも外食でラーメンはほぼ食べないけど、
一時期「あぶらそば」ってのが好きだったなー。
しかも最近はラーメンに限らず、でか盛りとかも多いですからねぇ。

「尻からラードがでるぜ」はちょっとした名言ですね。

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